5人の力をあわせて美しい箱庭をさまよう『Seek: Find Your Friends』
最初に、ヘッドフォンを使うように指示がある。
波の音。鳥が鳴く声。ピアノの音色。目の前にたき火。
『Seek:Find Your Friends』の目的は、3Dで描かれた箱庭から5人の友だちを探すこと。でも、この空間をさまよっているだけで、なんだか満足してしまう不思議なゲームだ。
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5人の視界を切り替えながら箱庭を探検
プレイを開始すると「look up at the stars」の指示。星を見上げろ。
視界はプレイヤーの動きと連動していて、スマホを持ってグルリと向きを変えないと見渡せない。スマホをグッと上に向けると星空が見える。
今度は「head to the fire」。火に近づけ。画面の左側を指でホールド(押しっぱなし)すると後退。右をホールドすると前進する。
たき火の側に人がいるので近づいてみると……。
パァッと画面が明るくなる。「find your friend」の指示。友だちを探す。全部で5人いるようだ。まずは1人目を発見したところ。
先ほどまで暗かった視界が、朝が来たみたいに明るくなる。ザザーッ、ザザーッとヘッドフォンから波の音が聞こえる。
スマホを左右に振りながら、前進後退を繰り返してこの島(?)を探検する。オフィスチェアのような、回転する椅子に座ってプレイすると方向転換しやすい。1人でグルングルン回りながらプレイしてました。
足跡があったので、たどっていくとなんだか光の柱が見えてきた。
というわけで、2人目の友だちを発見。
ここからがこのゲームの肝。新たな友だちを発見すると、新しい「視界」で世界を見ることができる。左右スワイプで友だちの視界に切り替えることができるのだ。
1人目の視界ではこう見えていた世界が……
2人目だとこう見える。上に視界を示すアイコンがあって、この子は花のマークになってる。
切り替えるとわかるのだけど、この視界には3人目の場所を示すヒントが隠されていて……
それに気がつくと3人目を見つけることができる。
3人目の視界はサーモグラフィーみたいな感じ。この視界のも4人目のヒントがある。
これが4人目の視界。ソナーのように、ピーンという音に合わせて周りの地形が描かれる。暗くて見えないところも進めるようになる。
最後の5人目の視界は「時計」のマーク。これ以上はネタバレになるので詳しくは避けるけど、ノーマルの視界と切り替えるとなんか違っている箇所があるんですよね……。
5人目を見つけてもゲームは終わらない。まだ箱庭の中を探索できる。視界を切り替えないと行けないところがあって、そこで起きるイベントもある。
誰もいない島をさまようのは『MYST』みたいだけど、複雑な仕掛けはない。脱出ゲームみたいなものを想像すると肩透かしになるかもしれない。箱庭はそこまで広くないので、ガンガン攻略するつもりで進めると、割とすぐに終わってしまう。
ここは音と映像に没頭するのを楽しみたい。最初にヘッドフォン着用を薦められるだけあって、海に近づけば波の音がいつまでも響き、木々のあいだをさまよえば美しい小鳥のさえずりが絶えず聞こえる。ファンタジックな世界観に浸って、友だちと歩く。行間の物語を想像させてくれる。
これだけ楽しませてくれて無料。英語がわからなくても全然だいじょうぶ。ぜひ。
